今村昌平の死

 連日、よく知る人の訃報を耳にする。今日は、今村昌平という巨匠の死を知るところとなった。私は、晩年の作品しかリアルタイムで見ていないが、「うなぎ」や「赤い橋の下のぬるい水」は、いずれも好きな作品であった。
 柄本明、役所弘司といった役者を使い、人間の、どこにでもあるドタバタ騒ぎが、真剣であればあるだけおかしくも悲しい、そんなつかみどころの無い人間の性を、うまく映像化できる人であった。 

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「傘がない」と環境破壊

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井上陽水の「傘がない」の歌詞の冒頭は、
「都会では自殺する若者が増えている
今朝来た新聞の片隅に書いていた
だけども問題は今日の雨 傘がない」。
 さて、今朝のNHKニュースでは。
 グレートバリアリーフの珊瑚礁に大規模な白化現象が進行しているという。原因は、海水の温度上昇で、死んだ珊瑚礁の海域で測定してみると、31度もあった。このままい行けば、世紀末には、海水が3,4度上昇し、青い海の珊瑚礁は死に絶えてしまう、という。珊瑚礁の死は、魚たちの死、海の死、近い未来の地球の死が目に見えるようだ。
 中国では、自動車産業を始め、経済成長の兆しが著しいという。世界中の発展途上国が日本と同じ過程をたどり、経済成長と公害問題を併発させ、経済を優先させる国が次々に現れ、今の先進国と同じ生活水準を手にすることを目標に掲げて、このまま時間が経過すれば、環境のための技術開発の方が後手後手に回り、いずれ地球は汚染された死の星となるに違いない。それが、いつのことかはわからない。それが、我々が生きている間でないことは確かだ。 次世代に、この星の未来を受け継ぐ環境を整えるためには、既に遅すぎるのだろうか。時間を逆行させることはできない。
 政治とは、次々に起こる現在の問題を優先して処理していくことだろう。つまり環境問題は、必然的に政治の優先課題とはならない宿命にある。今の雨をやり過ごしているうちに、破綻がやってくる。「傘がない」では済まないときが来る。それでも、時代は逆行しない。今の生活を手放して、未来のために大改革を実行する必要があるのは、多くの人がわかっているはずだ。しかし、人間は、そういうふうにはできていないし、国という国境がある以上、それは不可能だ。
 政治家や行政の人たちは、次世代を、産めよ増やせよと気軽に言うが、未来を生きる子供たちの明日は、どうなってゆくのだろう。
 

 

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久世光彦さんの死

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子供の頃、「寺内貫太郎一家」が大好きだった。向田邦子の脚本とは知らず、横尾忠則が出ているとも知らなかったが、よくも悪くもテレビドラマというものの原型を自分の子供心に植えつけてくれた。あのドタバタ喜劇と、ほろっとする情感、そして幸福なラストシーン。その後の久世さんの仕事には、あまり関心がない。ただ一つ、太宰の大変な愛読者と知って興味を覚えたくらいであった。しかし、たまさかドラマを見終わりかけたころ、これ、やっぱり、久世演出だったか、さすがだな、という感想は何度も抱いた。ご冥福をお祈りします。

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